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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第17章 留守番

起きたとしても用事がない。
腹は減ったが、買いに出るのも面倒臭い。
何もする気がおきず、仰向けの彼はソファの上で身体をひねった。
すると──ドサリと本が落ちた。
そういえば、昨夜は本を読みながら寝入った気がする…。あまり記憶はさだかでないが。
どちらにせよ今は本にも興味ゼロなカルロは、落ちたそれを拾うこともしなかった。
そして不意に、リビングの明かりがつく。
「…あ、れ?カルロさん?」
「……」
「家に帰っていたんですね」
障子を開けて部屋に入ってきたのはミレイ。
彼女は電気のスイッチを押して、ソファのカルロを目ざとく見つけた。
「おはようございます」
昨日の彼女は授業のためのスーツを着ていたが、今はパジャマ代わりのワンピース姿だ。
細身で背の高い彼女には、シンプルなワンピースがよく似合う。

