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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第4章 男女差別!
学園の外にまで知られている有名人だったとは。
“ 誰も逆らえないってことね… ”
でも
「──…あれ?じゃあ、さっきハルトを止めてくれたあの人は誰かしら」
先ほどは、ミレイの髪を掴んでいたあの男を止めに入ってきた人がいた。
「枢木さんの話を聞く限り、そいつは兄のスミヤだと思う」
「──兄?」
「次男の東城スミヤも有名だし…。ハルトに意見できる人間ってそのくらいしか思い付かないって言うか…」
直接見たわけではないので断言できないが
黒髪に右目のホクロというキーワードでナツに思い浮かんだのはその人物だった。
しかしミレイの方は、どうも腑に落ちない。
“ あの二人が兄弟? ”
思い出しつつ首を傾げる。
確かにこの時代、目や髪の色を変えるのなんて、服を着替えるように簡単なことだ。
だから、見た目の印象が全く違うのは置いといたとしても…。
“ 人柄が…っ。むしろ真反対じゃないかな ”
内面的な意味で、あそこに血の繋がりがあるとは思えなかった。