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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第19章 気になるひと

「依頼人を死なせると…いろいろ、面倒臭い」
エレベーターに残された彼等を見下ろし、カルロは自身の短銃を投げてよこした。
「今からメインコンピューターにアクセスして緊急システムの作動権を奪い返す。システムを解除できれば、俺もあんた等もビルから脱出できる…」
「本当にやってくれるのか…!」
「ビル爆破の情報が正しければリミットは今から50時間後…。…それまで、余計な真似はしてくれるなよ」
親子ほど歳の違う相手に対して、カルロは上から目線で命令する。
秘書の男は気に食わない表情を見せたが、今となってはこの青年に頼るしかないのだ。
文句をこらえた男を横目に
カルロは管理室のある上階を目指して階段を進んだ。
───…

