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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第19章 気になるひと

寝息はすぐに始まった。
スー…
スー……
「……//」
ミレイはその場から動くことができなくなって、彼に膝枕をしたまま、仕方なく後ろの壁に背を付けた。
走って帰ってきたから
汗をかいていたらどうしよう。
今はそんなことしか考えられない。
下を向けば、横向きに寝るカルロの頭がすぐ近くにある。
寝顔を見たくても、覗きこむ勇気はないからできなかった。
深い寝息が規則正しく廊下をぬける──。
“ 人の気も知らないで…… ”
こんな状況でも熟睡できる彼が、ミレイは恨めしくて仕方がなかった。
───…

