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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第19章 気になるひと

「……、カルロさん…」

「……」

部屋に戻って、ベッドの上で疲れを取って欲しいのは山々だ。

けれどカルロは反応しないので、動く気はゼロだと言うことだろう。


“ 30時間不眠不休って、言ってたものね ”

テレビ記者の話を思い出す。


「ごめんなさい。疲れてますよね」

そっとしておこうと決めて、ミレイはゆっくり腰を上げた。


おかえりなさいと

一言を添えて。




「──…あんた…」


「……!」


「…あんた、そこに…いろ」


けれどミレイが立ち去ろうとした時、彼女の足首をカルロが掴んで引き留めた。


「…!? どうかしました…?」

「──枕」

「ぇ…」


ミレイが再度そこに座ると、うっすらと片目を開けた彼がずるずると動いてくる。


「…枕になりなよ」

「でも…っ」

「いいから、そこ、座れ」


寝起きの声で彼女に命令し、ぺたんと尻を付けたミレイの太ももに彼が頭をのせた。



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