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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第24章 血の因果( インガ)

その手で幕を引くのは、実の息子達だ。
「これは予想以上に…」
ヒデアキは苦く笑いながら顔を下げて、床の絨毯に視線を移した。
そして歩き出す。
「いつの間にか成長していた息子が、ひとりの人間として振る舞う様は…──頼もしくもあり、予想以上に寂しいものだな」
「……老けたね、父さん」
「どうやらそのようだ」
彼はスミヤとカルロの間を縫うように進み
部屋の出口に立つ。
振り返って最後に見たのは、ミレイだった。
「彼女は熱を出しているようだから、薬を運んであげなさい」
.......
全ての元凶であるこの男は、それを命じて部屋を去る。
スミヤもあっさりと部屋を出ていき…そして
しばらくそこにいたカルロも、ミレイだけを残して立ち去った。
出ていく時に、扉を閉めるのを忘れずに──。
───……

