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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第25章 書庫

翌日
望んだとおりに死んでいった。
延命治療の中止同意書にサインをして。
そして、立会人の欄には、親父のサイン──。
母さんの希望によりそって
親父が、その手で終わらせた。
……──
「カルロさん達のお母さんも…!?」
「両者同意。望んだのは母さんで、受け入れたのが親父だ」
「そんなの、カルロさんはそれで納得できたのッ…?」
「いや。俺は…母さんが残した言葉の意味がわからなかった。それで、調べた」
そして調べる内に、枢木アンナに行き着いた。
アンナが1年前に死んだということ。そしてその犯人が誰であるかを知って…
俺は、ようやく理解した。
母さんは枢木アンナに嫉妬していた。そして親父の愛を取り返すために、自ら命を捨てたのだ。
母の死を取り巻く、ドロドロとした異常な愛──
俺はそれを、見せ付けられた。

