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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第26章 迎え─ミレイの選択

「ミレイ様、お探ししました」
「あなたは…、あ、こんばんは」
彼女を呼び止めたのは、スーツを着た強面の大男。
彼は東城家の専属ガードマンで、ミレイが初めてこの家に来たときに部屋まで案内してくれた人だ。
あまり頻繁に会わないので、彼を見るのは久しぶりだった。
「わたしがどうか、しましたか?」
「貴女に来客がお見えです」
「…わたしに?珍しい…、クラスの誰かかしら」
「いえ…──」
男は何か言いたそうな顔でミレイを見るが、それに続く言葉を発する気配がない。
来客など初めてのミレイは、いったい誰がこんな夜中に訪ねてくるのかと不思議に思った。
「あのー…、その人はどこに?」
「玄関から右手に曲がった、応接室へ通しております」
「わかりました」
何にせよ、会ってみないとどうにもできない。
ミレイはリビングから出て応接室を目指した。

