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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第27章 本気の愛

スミヤについて和室に入ったミレイは、眠る気にならないという彼と将棋を指すことになった。
そうしている内に、あっという間に数十分が経過する──。
パチン
「王手」
「…わたしの、負け…です」
…これで三度目の負けだった。
ミレイは大した反撃もできずに、彼の手の内で弄ばれる。
「もう一局、やるかい?」
「あの…スミヤさん。わたしなんかと戦っても面白くないでしょう?」
「それはどうかな」
この後、何戦やったとしても…彼に勝てる気が全くしない。
そんな自分と対局しても面白味に欠けるだろうとミレイは思ったが、スミヤは笑顔で否定した。
「手も足もでない状況から、何とかして脱け出そうとするその無駄なアガキ…。散々にじらしてとどめを指す瞬間は痛快だよ」
慣れた手つきで駒を分け、彼女の言い分も聞かずに盤に並べていく。

