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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第5章 ハダカの再会
“ なんだか機嫌が悪そうね ”
ますます見付かるのは御免だと、ミレイが肩をすぼめた時だった。
「──…チッ」
微かにだが、舌打ちが聞こえた。
そして湯の中を…奥へと歩いてくるのがわかった。
ザブン..ザブッ..
奥へと──つまり、ミレイが身を潜める場所へと。
そんな筈はない。そう思いたくても、音は確実に近付いてくる。
揺れる水面──
細波が、目の前の岩に打ち付けられた。
「‥‥‥!!」
すぐそこまで、迫ってきている。
唾を呑むのにも緊張して、彼女はピクリとも動けずに待つだけだった。
......
あ、れ…?
“ 止まった……!? ”
もうばれたと諦めた時
近付いてくる音が止まった…。
助かったの?
「‥‥‥」
「──…まだ隠れんのか!」
「…ッッ…きゃああ!!」
胸を撫で下ろした刹那
突如腕を掴まれて、岩影から引っ張り出された。