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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第6章 誤解
「我々が育てるのは真のガードマン。
つまりは…──、ああ…、そこの君」
「……?わたしですか」
通路を徘徊する教官が、ちょうどミレイの斜め前で立ち止まった。
「そうだ。ここ【 LGA 】の校名の由来を言ってみなさい」
「校名の由来…」
突然の指名に、ミレイよりも周りの生徒がざわついた。
彼女の横に座る30代くらいの男も、動きはしないが焦っている。
「知らないのか?」
「いえ…──」
LGAの名前が普及しすぎて、その由来を知らない者も多くいるだろう。
しかしミレイは知っていた。
「守護霊です」
「…その通りだ」
ミレイの中の、幼き日の記憶──
《 ママは、とってもキレイなしゅごれーさんっ 》
まだ母が生きていた時の思い出だ。