この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
星の島で恋をした【完結】
第20章 《二十》

カティヤ王女のはっきりした拒否の言葉にセルマはほっとしたけれど、しかし、ここは公爵家の本拠地。しかもどうやらセルマの身柄は公爵家が確保していることになっているようなので、不利なのではないかと心配になってくる。
セルマの居場所はカティヤ王女の側だから、なにがなんでも帰るつもりではいるけれど、セルマのせいでカティヤ王女が危険な目に遭うのは本末転倒だ。
どうにかして切り抜けなければと考えるのだけど、策などなにも浮かばない。
「使いたくなかったんだが、そんな態度ならば仕方がない」
アントンは一言呟き、懐に手を入れてなにかを取り出した。
その手に握られていたのは、黒い刃。
「死にたくないのなら、オレと結婚することだな」
このままではカティヤ王女を護っているリクハルドが刺されてしまう。
それだけは嫌だ!
──なにが公爵家だ。
セルマが大切に想っている人たちを害するような家など、『滅びてしまえばいい』──。
セルマの心に今までにないほど強い感情が一瞬、浮かんだ。
それと同時に身体が今までにないほど熱くなり──。
「っ!」
セルマの身体が虹色に光ったかと思ったら、それは大きくなり、弾けた。
「え……っ」
カティヤ王女の小さな声にセルマははっとしたが、それはすでに遅かった。
地面が激しく揺れ始め、瞬く間にセルマたちがいる公爵家の屋敷と思われるものが一瞬にして吹っ飛んだ。
あまりの出来事に、なにが起こったのか分からない。
セルマがいた寝台さえもなくなり、土の上に座り込む形になっていた。
リクハルドとセルマを隔てていた壁もなくなっていたため、リクハルドはすぐにセルマを見つけることができ、走り寄ってくるとセルマを抱きしめた。
セルマはリクハルドを受け止めるのが精一杯で、されるがまま。
「やっぱり帰さなければよかった……!」
と言われ、ぎゅっと強く抱きしめられた。
セルマの居場所はカティヤ王女の側だから、なにがなんでも帰るつもりではいるけれど、セルマのせいでカティヤ王女が危険な目に遭うのは本末転倒だ。
どうにかして切り抜けなければと考えるのだけど、策などなにも浮かばない。
「使いたくなかったんだが、そんな態度ならば仕方がない」
アントンは一言呟き、懐に手を入れてなにかを取り出した。
その手に握られていたのは、黒い刃。
「死にたくないのなら、オレと結婚することだな」
このままではカティヤ王女を護っているリクハルドが刺されてしまう。
それだけは嫌だ!
──なにが公爵家だ。
セルマが大切に想っている人たちを害するような家など、『滅びてしまえばいい』──。
セルマの心に今までにないほど強い感情が一瞬、浮かんだ。
それと同時に身体が今までにないほど熱くなり──。
「っ!」
セルマの身体が虹色に光ったかと思ったら、それは大きくなり、弾けた。
「え……っ」
カティヤ王女の小さな声にセルマははっとしたが、それはすでに遅かった。
地面が激しく揺れ始め、瞬く間にセルマたちがいる公爵家の屋敷と思われるものが一瞬にして吹っ飛んだ。
あまりの出来事に、なにが起こったのか分からない。
セルマがいた寝台さえもなくなり、土の上に座り込む形になっていた。
リクハルドとセルマを隔てていた壁もなくなっていたため、リクハルドはすぐにセルマを見つけることができ、走り寄ってくるとセルマを抱きしめた。
セルマはリクハルドを受け止めるのが精一杯で、されるがまま。
「やっぱり帰さなければよかった……!」
と言われ、ぎゅっと強く抱きしめられた。

