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星の島で恋をした【完結】
第18章 《十八》
*
目が覚めて、最初に思ったのが全身が痛い、だった。
意識を失うくらいひどいしごきにあったときよりもさらにひどい痛み。
そして、初めて感じるけだるさ。
どうしてこんなに痛いのだろうかと悩み、思い出した。
「あ……!」
そうだった。
昨日、とうとうリクハルドと一つになったのだ。
とても優しくセルマを解してくれて、時間を掛けて繋げてくれて……。
とろけるような感覚を思い出し、セルマの口から甘い吐息がこぼれた。
初めてだったけれど、とても気持ちがよかった。乙女を失った瞬間はとても痛かったけれど、それさえもすぐに気持ち良さにすり替わった。
リクハルドが入っていた場所はまだなにかがあるかのような違和感があるけれど、特に痛まない。それよりも身体の節々が痛い。肩の傷をかばっていたから鈍っていたのかもしれない。
そんなことを考えていると、人が近寄ってきた気配がした。
「セルマ、起きた?」
セルマの名を呼ぶリクハルドの声が妙に甘く感じられて、セルマは真っ赤になった。
「起きてたんだ。……で、どうして赤くなってるんだ?」
「だ……って! どうしてあなた、そんなに甘ったるいのよ!」
セルマの抗議の声にリクハルドは首を傾げ、それからなにかに気がついたようで笑みを浮かべた。
「ああ、消えていない」
そう言ってセルマの右手を掴むと手首に口づけを落とした。
その動作だけでもセルマの身体は悲鳴を上げていたけれど、声はどうにか飲み込めた。
「昨日、セルマの乙女を奪ったからもしかしたら消えるかもと思ってたけど、前より輝いてる」
「……え?」
「セルマ、きみは星たちに愛されたんだ」
リクハルドに手首を見せられ、それからぼんやりと思い出した。
「そういえば……とても綺麗な音が聞こえて来て、右手首がすごく熱くなった」
「ああ、虹の星に気に入られたんだな」
「…………?」
目が覚めて、最初に思ったのが全身が痛い、だった。
意識を失うくらいひどいしごきにあったときよりもさらにひどい痛み。
そして、初めて感じるけだるさ。
どうしてこんなに痛いのだろうかと悩み、思い出した。
「あ……!」
そうだった。
昨日、とうとうリクハルドと一つになったのだ。
とても優しくセルマを解してくれて、時間を掛けて繋げてくれて……。
とろけるような感覚を思い出し、セルマの口から甘い吐息がこぼれた。
初めてだったけれど、とても気持ちがよかった。乙女を失った瞬間はとても痛かったけれど、それさえもすぐに気持ち良さにすり替わった。
リクハルドが入っていた場所はまだなにかがあるかのような違和感があるけれど、特に痛まない。それよりも身体の節々が痛い。肩の傷をかばっていたから鈍っていたのかもしれない。
そんなことを考えていると、人が近寄ってきた気配がした。
「セルマ、起きた?」
セルマの名を呼ぶリクハルドの声が妙に甘く感じられて、セルマは真っ赤になった。
「起きてたんだ。……で、どうして赤くなってるんだ?」
「だ……って! どうしてあなた、そんなに甘ったるいのよ!」
セルマの抗議の声にリクハルドは首を傾げ、それからなにかに気がついたようで笑みを浮かべた。
「ああ、消えていない」
そう言ってセルマの右手を掴むと手首に口づけを落とした。
その動作だけでもセルマの身体は悲鳴を上げていたけれど、声はどうにか飲み込めた。
「昨日、セルマの乙女を奪ったからもしかしたら消えるかもと思ってたけど、前より輝いてる」
「……え?」
「セルマ、きみは星たちに愛されたんだ」
リクハルドに手首を見せられ、それからぼんやりと思い出した。
「そういえば……とても綺麗な音が聞こえて来て、右手首がすごく熱くなった」
「ああ、虹の星に気に入られたんだな」
「…………?」