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海棠花【ヘダンファ】~遠い約束~
第6章 兄の心
ソルグクが呆れ果てたとでも言いたげに、肩を竦める。
「前言撤回。何が色気が出たきたもんか、子どもじみたというか、怒りっぽいところは全然変わってないな」
「もう良いわよ。どうせ私は女らしくもないし、大人しくもないんだから」
失礼しちゃう、久しぶりに折角帰ってきたんだから、もうちょっと優しくしてくれても良いのに。
ぼやきながら、プイとそっぽを向く妹を眺め、ソルグクが破顔した。
「俺たちは、いつまで経っても変わらねえな。お互い良い歳をして、まるで子どもの喧嘩だ」
「だから、お兄ちゃんも私もいまだに結婚相手が見つからないのかしら」
先刻の話があまりに癪に触ったので、すかさず応えてやった。
すると、ソルグクがまたしても意外なことを言う。
「前言撤回。何が色気が出たきたもんか、子どもじみたというか、怒りっぽいところは全然変わってないな」
「もう良いわよ。どうせ私は女らしくもないし、大人しくもないんだから」
失礼しちゃう、久しぶりに折角帰ってきたんだから、もうちょっと優しくしてくれても良いのに。
ぼやきながら、プイとそっぽを向く妹を眺め、ソルグクが破顔した。
「俺たちは、いつまで経っても変わらねえな。お互い良い歳をして、まるで子どもの喧嘩だ」
「だから、お兄ちゃんも私もいまだに結婚相手が見つからないのかしら」
先刻の話があまりに癪に触ったので、すかさず応えてやった。
すると、ソルグクがまたしても意外なことを言う。