この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
海棠花【ヘダンファ】~遠い約束~
第3章 運命の邂逅
 医者はソギョンをひとめ見ると、眉を寄せた。
「いつから、こんな状態に?」
 そこで、ソルグクが一刻以上前に烈しい頭痛を訴え苦しみ続けた挙げ句、高鼾をかいて眠り始めたのだと説明する。
「せめてまだ意識があるときに知らせがあれれば、まだ手の施し様があったものを」
 医者は痛ましげに呟くと、ソギョンの脈を取り、丁寧に診察してゆく。その後ろに座り、梨花は気が気ではなかった。
 父が苦しんでいる間、梨花は家にはいなかった。しかし、側にいた兄を責められはしない。
 恐らく梨花が兄の立場であっても、すぐに医者に知らせなかっただろう。いや、知らせたくても、知らせられなかったのだ。町の医者に診せるのにも、莫大な金が必要となる。だが、この家にそのような金はないのだ。
/332ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ