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花咲く夜に
第7章 離脱
『ああ。
上手く言えないけどさ。
誰かが急に亡くなったり、忌み嫌い合ったりするんじゃなくて。
お前には、めぐるちゃんと並んで笑ってるのがよく合ってるよ』



(長い付き合いだけれど優とこんな会話をしたのは初めてかもしれない)


『めぐるちゃんをよく知ってるわけじゃないから、 俺が言うのも何だけどな。
2人、
ファッションや背格好は違うのに似てる気がした』


――――もしかしたら。

それは、
〔生い立ちが醸し出す雰囲気〕なのだろうか。
めぐるとは共通点がある。

心臓をギュッと掴まれたように、
優のセリフは貴斗の心に入ってきた。


『はは、
そんな顔すんな、良い意味でだよ。
お似合いってことだ♪』


伏し目気味になった貴斗をフォローするように、
優は笑いながらおだてる。

『………
めぐるとなら、
やってけるかな』

『あ?
そりゃ分からんよ。
俺だって美園とは初めてだらけだもん、
行き当たりばったりみたいなもんだし。
杏奈出来た時はてんてこ舞いだったしな。
親一年生みたいなもんさ』


ま、
やってこうって気持ちが一番大事だわなー。


そう言って優は貴斗の肩をポンッと叩いた。


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