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花咲く夜に
第7章 離脱
『あれぇ?
祖母さん居ないなぁ』
早朝の牛舎での作業を終えて朝7時、
貴斗とめぐるは家屋へと戻った。
何時もならば昭恵が朝食を作って座敷間にいるのだが。
『居ないってことは元気なんだよなぁ?』
作業着を脱ぎながら貴斗がめぐるに言う。
『うん、
動けるんだよね?
ご近所に行ったのかな?』
田舎の農村だから、
朝から回覧板を回したりゴミ当番だったり川の共同清掃だったりと様々な用事がある。
『いんや、
今日は何も無かったハズだけどなー………あ』
『あれっ』
台所のテーブルに、
白い紙があった。
昭恵が何やら書き置きしたのだろうか?
貴斗が手に取る。
『え……………』
『?どしたの?』
紙には、
黒いペンで<貴斗へ
幸久【ユキヒサ】から連絡がありました。新大阪に行ってくる。
明日の夜には帰ります。
心配するな>
と美しい文字で書かれている。
『幸久………?』
『…………俺の父親だよ』
『え、
新潟に居る……?』
『うん。
………何があったんだろ…………
会いに行くなんて。
今までずっと年一回の手紙だけ来てたのに』
祖母さん居ないなぁ』
早朝の牛舎での作業を終えて朝7時、
貴斗とめぐるは家屋へと戻った。
何時もならば昭恵が朝食を作って座敷間にいるのだが。
『居ないってことは元気なんだよなぁ?』
作業着を脱ぎながら貴斗がめぐるに言う。
『うん、
動けるんだよね?
ご近所に行ったのかな?』
田舎の農村だから、
朝から回覧板を回したりゴミ当番だったり川の共同清掃だったりと様々な用事がある。
『いんや、
今日は何も無かったハズだけどなー………あ』
『あれっ』
台所のテーブルに、
白い紙があった。
昭恵が何やら書き置きしたのだろうか?
貴斗が手に取る。
『え……………』
『?どしたの?』
紙には、
黒いペンで<貴斗へ
幸久【ユキヒサ】から連絡がありました。新大阪に行ってくる。
明日の夜には帰ります。
心配するな>
と美しい文字で書かれている。
『幸久………?』
『…………俺の父親だよ』
『え、
新潟に居る……?』
『うん。
………何があったんだろ…………
会いに行くなんて。
今までずっと年一回の手紙だけ来てたのに』