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君が泣かないためならば
第1章 キ
もがき苦しんで、浮上しようとするけど
もがけばもがくほど、空回りして
明日の自分が見えなくなる。

誰か救い出してほしい。

でも・・・
そんなことは彼以外の誰もできないことは私の心が知っている。

彼を失った寂しさは
何か月かかっても薄れることはなくて
あの人はもう私を忘れた?

私があなたを忘れられないように
あなたも私を覚えている?

何度も何度も不毛な問いを自分自身にして
それでどうなるの?と自分をいさめる。

もう終わった恋なのに。

戻らない恋なのは私自身が1番分かっているのに。

忘れなければいけない。
やっとほんの少し、そう思えるようになったのは半年もあとの事。

少しずつ心は落ち着いてきたけれど。
それでも完全に忘れるなんて無理だった。

時間がすぎるほど思いでは美化されて。

いきなり別れたひどい仕打ちなんか忘れて行く。

愛してる。
まだ―――愛してる。

その気持ちだけが、心にずっと残っていた。
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