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第6章 逮捕へ

その頃は小６の夏休み時期。
知らない土地で、約一ヶ月半、家から出るに出れず、食べたものもカップ焼きそばかインスタントラーメンだけであった。

中学に入ると、今度は海老原が小田の中学に転入してきた。
小中学校時期は半端だが、同じになる。

海老原の父が土地と家を買ったためだ。
小田はよく、海老原の家に遊びに行った。

そこではじめて、野菜の入ったラーメンを見た。


そして、兄が何度か新築宅に来るようになる。
当時流行っていた「『タアゴッチ』を向樹に学校で盗んで来い」と再三命令する。

嫌々ながらも、兄の暴力に耐えかね、学校でタアゴッチを盗むと兄は嬉しそうに向樹を褒め称えた。

このとき、嫌々ながらも良いことをしたと錯覚してしまう。