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第3章 開花する蕾

自分は今、淫魔サキュバスに精を搾り取られている。
もちろんな奈津美はそのような想像上の人外ではない。


自分が何かの物語の中にいる、そう考えられる時が女の口唇愛撫をペニスに受けているときだった。

彼の物語に精飲が最重要だった。
ティッシュに自分の種が吐き出されたら、築き上げたプロットは崩れ、燃え上がってしまう。


あくまで女が飢え、男の精を求めて陰茎にしゃぶりついたという物語。

仕方なく、男は咥えさせてやった。
ピンクサロンを逆転させた発想だった。

小田は奈津美の肩をパタパタと叩いた。
その動作は格闘技で絞め技を受けた選手がギブアップをするような動きだ。

「いくいくいく……」

奈津美も口内に放たれるであろう熱を受け止める態勢に入る。