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怪しい薬の研究所
第2章 女子高生が温泉で……
「では、説明はこのあたりで終わりにしておきますね。まだ少しお時間がございますので、ごゆっくり。指示の方は、全て私からさせていただきますので、それまでご待機ください」

「はい、了解しました」



 朋香の言葉を聞き、会釈をして立ち上がる宮元。



 それからドアへと向かったのだが、出て行く直前に、スタッフに扮している鈴木に目配せをした。

 頷いて目配せを返す鈴木。

 鈴木は「朋香がペットボトルのお茶に口をつけたかどうか、しっかり見張っておけ」という意図を、ばっちりと把握していたようだ。

 これらのやり取りは、ごく自然に行われており、しかも宮元も鈴木も朋香に背を向けていたため、朋香は何一つ察知できずにしまった。



 安心した宮元は、莉央菜に連絡を取るため、素早く廊下に出るとスマホを取り出す。
 そして、電話をかけ、状況を確認した。




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