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第1章 マジかよ！

　というわけで、教室のいつもの自分の席についた俺は、朝からもう西奈のことが気になって気になって気になって……。

　チョロチョロと彼女のほうを盗み見ばかりしてしまっていた。

　俺の席のほうが後ろにあるから、わりと自然に見放題なんだよね。
　でも、休み時間なんかでも目で追ってしまう。

　ううっ……。

　友達と喋ったり、ノートをとったり、トイレに行ったりする彼女。
　その頭の中は俺のことが好きなんたぜ……。

　彼女といっしょに俺の事が好きって気持ちも移動しているわけよ。

　……幸せすぎる。

　ぶっちゃけ、俺は浮かれすぎだった。
　わかっちゃいなかった。

　これから俺を待ち受ける苦難と試練のことを。
　よく考えれば少しは予測がついたかもしれなかったのに。