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雪の華~ Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第4章 LessonⅣ 忍ぶれど
「俺も本間さんのことを輝さんって呼んでも良いかな」
「もちろん」
頷くと、彼はにっこりと笑い、いっそう穏やかな瞳で輝を見た。
「輝さん。輝さんは自分について色々と悩んできたようだけど、世の中にはコンプレックスを抱えていない人間なんて一人もいないし、悩まない人だって存在しない。もっと自分に自信を持って、気楽に生きたら? 真面目なのは輝さんの良いところだ。でも、いつも構えて生きてたら、きついし、しんどいでしょ。俺だって、この歳だし、今まで何もなかったわけじゃないしね」
「聡さんにもコンプレックスがあるの?」
よほど素っ頓狂な声を出してしまったらしく、聡は愕いたように眼を丸くしている。
「もちろん」
頷くと、彼はにっこりと笑い、いっそう穏やかな瞳で輝を見た。
「輝さん。輝さんは自分について色々と悩んできたようだけど、世の中にはコンプレックスを抱えていない人間なんて一人もいないし、悩まない人だって存在しない。もっと自分に自信を持って、気楽に生きたら? 真面目なのは輝さんの良いところだ。でも、いつも構えて生きてたら、きついし、しんどいでしょ。俺だって、この歳だし、今まで何もなかったわけじゃないしね」
「聡さんにもコンプレックスがあるの?」
よほど素っ頓狂な声を出してしまったらしく、聡は愕いたように眼を丸くしている。