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遅咲きのタンポポ
第8章 再会
次々と流れるように人が吐き出されてきて、
待ち合わせをしたわけでもない人を見つけるのは至難の技だ。
居ないのかな?
違う便だろうか?
それとも既に見落としたんだろうか?
と思って諦めかけた時、大きなカートにたくさんの荷物を載せた男性の姿が見えた。
………武井さんだった。
思わず駆け寄った。
「武井さんっ!」
「え?沙織ちゃん⁉︎え、なんでここに居るの⁉︎」
驚きを隠せずにいる武井さんの胸目掛けて、
飛び込もうとした時…
足元が、ガクッと崩れた。
このどこまでも平らなフロアで、
一体何に躓いたのかはわからなかったけど、
盛大に転ける‼︎
…と思った瞬間、カートを放り出した武井さんが、
私の身体を受け止めてくれた。
「…間一髪…セーフ…だけど、さ、沙織ちゃん、
ちょ、それはっ…」
武井さんの声が震えているのは、
感動のせいではなく、笑いのせいだった。
私は武井さんの視線の先を見る。
あんなにチェックしたのに。
靴の左のヒールが折れていた…
あ〜ぁ。
感動の再会を期待してたのになぁ…
待ち合わせをしたわけでもない人を見つけるのは至難の技だ。
居ないのかな?
違う便だろうか?
それとも既に見落としたんだろうか?
と思って諦めかけた時、大きなカートにたくさんの荷物を載せた男性の姿が見えた。
………武井さんだった。
思わず駆け寄った。
「武井さんっ!」
「え?沙織ちゃん⁉︎え、なんでここに居るの⁉︎」
驚きを隠せずにいる武井さんの胸目掛けて、
飛び込もうとした時…
足元が、ガクッと崩れた。
このどこまでも平らなフロアで、
一体何に躓いたのかはわからなかったけど、
盛大に転ける‼︎
…と思った瞬間、カートを放り出した武井さんが、
私の身体を受け止めてくれた。
「…間一髪…セーフ…だけど、さ、沙織ちゃん、
ちょ、それはっ…」
武井さんの声が震えているのは、
感動のせいではなく、笑いのせいだった。
私は武井さんの視線の先を見る。
あんなにチェックしたのに。
靴の左のヒールが折れていた…
あ〜ぁ。
感動の再会を期待してたのになぁ…