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遅咲きのタンポポ
第2章 まさかの出会い
店の外から大通りに出ようとするその人の腕につかまったまま、私は歩いた。
「あ、あの、駅こっちなんで」
「その靴じゃ歩けないでしょう?
帰るよね?それじゃ寄り道もできないし。
この時間じゃ百貨店も靴屋もリペアショップも開いてないし。タクシー拾うからちょっと待ってて。」
「あ、あの!家遠いので、タクシーで帰る程お金持ってないですし、結構ですから!」
腕を掴んだまま立ち止まった私に、その人はキョトンとした顔を向ける。
「何言ってるの?俺が転ばしたんだから
君はタクシー代なんて気にしなくていいよ。」
「あ、あの、駅こっちなんで」
「その靴じゃ歩けないでしょう?
帰るよね?それじゃ寄り道もできないし。
この時間じゃ百貨店も靴屋もリペアショップも開いてないし。タクシー拾うからちょっと待ってて。」
「あ、あの!家遠いので、タクシーで帰る程お金持ってないですし、結構ですから!」
腕を掴んだまま立ち止まった私に、その人はキョトンとした顔を向ける。
「何言ってるの?俺が転ばしたんだから
君はタクシー代なんて気にしなくていいよ。」