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素直になれなくて
第2章 同期の気持ち
朝、悠里は起きると洗面所で愕然とした。
「目、メッチャ腫れてる…」
あの後、しばらく泣いて、シャワーを浴びたが眠れず、お酒を飲みだしたのが良くなかった。
また泣きながら、飲み続け、そのまま寝てしまった。
とりあえず、冷水と温水で顔を洗い、メイクをして見る。
「あ、何とかなりそう。」
そう呟くと、身支度を整えて職場へ向かった。

浅井は、朝から悠里を目で追っていた。
悠里の様子がおかしい。
目が腫れてる。顔色も良くなかった。
そして何より、その状況を申し訳なさそうに見つめている田坂。何があったか聞いても、2人とも別に何もないと言う。
おかしいだろ?
入社して以来、こんなになった悠里を見た事がなかった。
「午後から、店舗周りだったよね?」
悠里は浅井に確認を入れる。
「うん、お前、大丈夫か?顔色悪いぞ?」
「あ、うん。昨日ドラマ見て泣き過ぎて、ちょっと寝不足なの。ごめんね。」
そう言って、悠里は話を誤魔化した。でも、浅井には何となく見透かされている感じがした。
「無理するなよ?」
「ん、ありがと。」
そうして、最後の店を回って、出た時だった。
ふと横にいた悠里が、フラついたと思ったらそのまま倒れそうになる。
「おいっ!」
悠里を受け止め、手を掴むと、尋常じゃない熱さ。
熱があるのか?
慌てて、おでこに手をやる。
ダメだ。高熱だ。
悠里を抱き上げると、タクシーを拾い、近くの病院へ向かった。
部長に連絡して、このまま直帰する事を伝えた。
「いつから熱出てたんだよ?」
最後の店を回ってから倒れるあたら、悠里らしい。
「あんまり、無理するな。」
浅井は、悠里を優しく抱きしめた。

病院に連れて行き、風邪の薬を貰うと、浅井は自分のマンションへ悠里を運んだ。
何となく、田坂の隣に帰したくなかった。
「悠里?大丈夫か?」
熱が上がってるのか、ブルブルと震えていた。
「ん…寒い……」
ジャケットを脱がせ、シャツのボタンを緩め、買って来た冷えピタを貼ってやる。
「薬、飲めるか?」
錠剤を口に入れ、コップで飲ませようとすると、溢れてしまう。
「悠里、すまん。」
そう謝って、浅井は水を口に含むと口移しで飲ませた。
喉が動いて、薬が落ちていくのがわかる。
引き続き、ポカリスエットを口に含むと、口移しで飲ませた。
浅井はスエットに着替えると、悠里が寝ている布団に入り背中から抱きしめた。
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