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素直になれなくて
第1章 新入社員
朝の朝礼の前に、デスクに戻って来た悠里は、溜息を吐いた。
「どうしたの?浮かない顔して?」
同僚の桜庭恵美が、悠里の顔を覗き込んだ。
「高山部長の話、ヤバかったの?」
「そう言う訳じゃ無いんだけど。ちょっとね。」
荷が重い……というか……
恵美が、不思議そうな顔で、首を傾げる。
「朝礼、始めるぞ。」
威勢のいい声と共に、高山部長が入って来た。その後に続き、2人の真新しい顔が入って来る。
フロア内が一気に騒つきだした。
おはようございます。
「えー、昨日、入社式を終えたばかりの新人だ。」
自己紹介を…と部長に促され、新人2人は緊張しながら挨拶をした。
「田坂浩樹です。宜しくお願いします。」
イケメンの登場に、女子社員達が黄色い声で騒ぎ立てる。
「里内麻里です。わからない事ばかりでご迷惑かけます。宜しくお願いします。」
わーっと男性社員から歓声が上がる。所謂癒し系キャラで、可愛らしく、柔らかい笑顔が魅力的だ。
「ほらっ!騒ぎ立てるな。で、新人教育を今回は山城に頼む事にした。」
一斉に視線が悠里に注がれる。
悠里はスッと立ち上がり、一礼をすると席に着いた。
「ま、一応責任者を立てろとの上からの意向だ。周りもサポートしてくれよ。」
朝礼が終わると、恵美が悠里に耳打ちしてきた。
「あの田坂って新人、女子社員の中で噂になってた。イケメンの新入社員が来たって。」
悠里は苦笑いすると、席を立って新人2人を呼び寄せた。
「初めてまして、山城悠里です。新人教育なんて大袈裟な事、部長は言ってたけど、あまり硬くならなくていいから。宜しくね。」
「お願いします!」
2人は声を揃えて挨拶する。
悠里は2人をデスクに案内して、一通り仕事の説明を終えると田坂と里内とそれぞれに書類の作成を依頼した。
「悠里、そろそろ行くぞ!」
浅井から声を掛けられる。
「わかった、今行く。」
新人が、パソコンと格闘している姿を見て、解らなかったら遠慮せず、周りに頼る事と伝え、終わったら部長に指示を仰ぐように伝えた。
「悠里、もう行きな。後は私の方で見ておくから。」
恵美が声を掛けてくれる。
「ありがと。助かる!」
ウインクすると、悠里はジャケットを羽織り、出かけて行った。
「カッコいい……」
恵美は、新人2人が悠里の背中を見送りながら、呟くのを見て、思わず笑顔になった。
「どうしたの?浮かない顔して?」
同僚の桜庭恵美が、悠里の顔を覗き込んだ。
「高山部長の話、ヤバかったの?」
「そう言う訳じゃ無いんだけど。ちょっとね。」
荷が重い……というか……
恵美が、不思議そうな顔で、首を傾げる。
「朝礼、始めるぞ。」
威勢のいい声と共に、高山部長が入って来た。その後に続き、2人の真新しい顔が入って来る。
フロア内が一気に騒つきだした。
おはようございます。
「えー、昨日、入社式を終えたばかりの新人だ。」
自己紹介を…と部長に促され、新人2人は緊張しながら挨拶をした。
「田坂浩樹です。宜しくお願いします。」
イケメンの登場に、女子社員達が黄色い声で騒ぎ立てる。
「里内麻里です。わからない事ばかりでご迷惑かけます。宜しくお願いします。」
わーっと男性社員から歓声が上がる。所謂癒し系キャラで、可愛らしく、柔らかい笑顔が魅力的だ。
「ほらっ!騒ぎ立てるな。で、新人教育を今回は山城に頼む事にした。」
一斉に視線が悠里に注がれる。
悠里はスッと立ち上がり、一礼をすると席に着いた。
「ま、一応責任者を立てろとの上からの意向だ。周りもサポートしてくれよ。」
朝礼が終わると、恵美が悠里に耳打ちしてきた。
「あの田坂って新人、女子社員の中で噂になってた。イケメンの新入社員が来たって。」
悠里は苦笑いすると、席を立って新人2人を呼び寄せた。
「初めてまして、山城悠里です。新人教育なんて大袈裟な事、部長は言ってたけど、あまり硬くならなくていいから。宜しくね。」
「お願いします!」
2人は声を揃えて挨拶する。
悠里は2人をデスクに案内して、一通り仕事の説明を終えると田坂と里内とそれぞれに書類の作成を依頼した。
「悠里、そろそろ行くぞ!」
浅井から声を掛けられる。
「わかった、今行く。」
新人が、パソコンと格闘している姿を見て、解らなかったら遠慮せず、周りに頼る事と伝え、終わったら部長に指示を仰ぐように伝えた。
「悠里、もう行きな。後は私の方で見ておくから。」
恵美が声を掛けてくれる。
「ありがと。助かる!」
ウインクすると、悠里はジャケットを羽織り、出かけて行った。
「カッコいい……」
恵美は、新人2人が悠里の背中を見送りながら、呟くのを見て、思わず笑顔になった。