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素直になれなくて
第8章 波乱と別れ
店舗オープンの日。
朝から行列が出来るほどの大盛況。
浅井も、田坂も、従業員と共に忙しく働いている。
悠里は、部長と一緒に来賓の方々に挨拶をしていた。
「悠里さん!」
飯島家具の職人の橋爪に声を掛けられ、悠里は手を振って答えた。
「いい仕事をさせて貰いました。悠里さんの熱意のお陰で、家具も無事に納品出来て……本当にありがとうございます。」
「こちらこそ。オーダーかなり我儘言ったので、大変でしたよね?」
「でも、来て見て納得ですよ。悠里さんのセンス、間違いないですね。人気出ますよ、この店舗。」
「ありがとうございます。」
「また、声を掛けて下さい。悠里さんのリクエストに応えられるよう、頑張りますので。」
悠里は優しく微笑んだ。
「そういえば……若社長は。」
「諭さんは出向になって、今岡山に。」
「そうなんですか。」
「あの時は、悠里さんに迷惑を掛けて……」
「もう、終わった事ですから、気にしないで下さい。」
「ああなっちゃうと、職人は立場弱くて……」
「わかってます。」
悠里は、ニッコリ笑う。
橋爪は、頭をポリポリ掻いて、頭を下げた。
職人さん達に挨拶をして別れると、田坂が声を掛けてきた。
「大丈夫?少し座ったら?」
「え、大丈夫だよ?」
「病み上がりなんだから、あんまり無理するなよ?」
そう言って、田坂はさり気なく椅子を用意する。
「ありがとう。」
悠里は、優しく微笑んだ。

夕方になり、少し客足も落ち着いて悠里と田坂、浅井は3人で少し休憩していた。
「すごい人でしたね。」
田坂は、ため息まじりに呟いた。
「そうだな。ま、最強コンビにかかればこんなもんだろ?」
悠里は、クスクス笑った。
「浅井、本気で言ってるの?」
「ああ、もちろん。」
悠里は、店内をゆっくりと見回した。
「ありがとう。」
「ん?」
田坂と浅井は、同時に声を上げた。
「2人とも、ありがとう。」
悠里は、ニッコリ笑って2人を見つめた。
「何だよ……急に。」
浅井は照れた様に、頭を掻いた。
「私、今日…立ち会えて良かった。」
田坂は、優しく微笑んだ。
「悠里……」
「2人とも、大好き。」
浅井は、顔を赤くした。
「ダメだ。大好きは俺だけにして?ね?」
田坂は、立ち上がって、悠里の顔を覗き込んだ。
「何だよ。ケチだなぁ。」
浅井は、田坂の肩を掴んだ。
「悠里は、俺のですっ!」
田坂は、浅井に宣言する。
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