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第8章 叫

成人式当日

あたしはお母さんが成人の時に着た着物を纏っていた。
シンプルというか地味で今時の着物ではないが
年代物で帯なんか最高にいいやつ。
みる人が見ればわかるってやつだよ、

髪型は二次会のドレスを考えて
夜会巻きにしたかったけどアップで我慢した。



大きな赤い花とキラキラの髪飾りで華やかにして
化粧もばっちり、





お母さんが成人式の時に着た着物。
あたしも同じ物を着て成人式を迎えた。


こんなに素敵な親孝行があるかと思った

だってアンリちゃんがもしこの着物を着て成人式を迎えた時なんかは
涙が出るほど嬉しいだろう。


アンリちゃんはお母さんの腕の中でいつもと違う華やかなあたしをじっとみつめていた。