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今日私は自分の子供を殺しました
第11章 過去の傷 2nd Ⅲ
化粧もしたまま
服も着たまま
あたしは蛇口を捻った。
シャワーからは真水が降り注ぎあたしを頭から濡らした。
焦げた髪が濡れていく
頬に真水が伝う。
…あれ?これがシャワーの水なのか涙なのかわからない。
どうかシャワーであってね
あたしはもう泣くの疲れたよ。
オールインワンに水が染み込んでどんどん重くなっていく。
あたしは今日この数10分で起きた出来事、裏切りに耐え切れずに、その場にへたれこんだ。
その様子をアオイは風呂場の入口から見ていた。
やっと着信音が鳴り止んだのと同時にアオイはお風呂場に入ってきて
シャワーを止めた。
座り込んでるあたしに上から立ったまま
「…お前、なにしてんの?」
あたしは力が入れず立ち上がる事が出来なかった
そんなあたしを無理矢理立たせてアオイは怒鳴った。
「なんでお前がこんなんなってんだよ!?」
アオイの顔が見れない
違う、見たくない。
あたしはひとりでふらふらとお風呂場を出ると
アオイがタオルで濡れた髪や服を拭いてくれた。