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生徒会室にベッドがあるわけは
第4章 あの白いお花はなんて名前なの
「私、占い師とかじゃないんだけど。」
恋の相談を一万円で受けるのは、なんかけっこう良心的に嫌だ。
「先輩は何ていうか百戦錬磨っていうかそういうのなんですよね……憧れてるんです。ぜひ教えてください。」
百戦錬磨って……。
目の前にいる女装したコウサカは目をルンルンさせて、手に一万円を握っている。

見れば見るほどコウサカな彼女は、近くの私立校のブレザーを着ている。
兄とは違って純真そうな目に見られると、痛い。
いや兄も目は純真そうなのだ、見た目だけは。

「てかさ、私がここでしてること知ってて言ってるんだよね。」
一応聞く。

「はい。私、どうしても好きな人がいるんです。」

生徒会室で風俗をしている。
そのことを見知らぬ他人から告げられたのは初めてだ。意外と戸惑う。
コウサカはボケだけど、こういう秘密だけは守る男だ。
妹ちゃんがどうやってこの部屋の秘密を手に入れたのかは知らないし、まああまり興味ない。
きっとこの子は他人に話すような子じゃないのはわかるから。

「先輩!お願いします。」
一つ年下の妹ちゃんは、コウサカそっくりの綺麗な顔立ちだが女の子らしい可愛らしさにあふれている。
純白の顔が、笑顔でぱあっと咲いて何かの花のようだ。
頼られて、悪い気はしない。

「そんなのパンツ見せれば一発だよ。
 アドバイス終わり。はい一万円ちょうだい。」
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