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サイドストーリー5
第24章 悠久の恋の果てに
「みさを、ちょっと来てごらんよ」
夕げの前に坊ちゃんが庭に私を呼んだ。
「今日は珍しく晴れたな」
坊ちゃんが見上げた上には天の川が見事に輝いていた。
「太陽暦に変えてから、七夕さんは梅雨の時期に重なって
ひこ星様とおり姫様もなかなかお会いできませんもんね。
今年は晴れてよかったです」
私たちが生まれる少し前に政府は太陰暦を改めて太陽暦にしたから
七夕さんがいつも雨だ。と
ばあちゃんが良く言ってたっけ。
「ひこ星とおり姫も世の中に振りまわされてるな。僕たちと同じだ」
坊ちゃんはそう言って寂しそうに笑った。
「こうやってみると、天の川もひとめで見れるけれど
実際はものすごい距離なんだろうな」
「そうですねぇ。それでも会いに行くなんて凄いですね」
「みさを・・・・」
「はい」
「何年たっても、何十年たっても、何百年たったとしても。
必ずお前を迎えに行くよ」
「・・・・・」
「いつの日か、身分なんか関係ない世の中が来るさ」
「はい・・・・・」
「待ってて。僕だけを待ってて」
そう言って坊ちゃんはそっと私の手を握った。
夕げの前に坊ちゃんが庭に私を呼んだ。
「今日は珍しく晴れたな」
坊ちゃんが見上げた上には天の川が見事に輝いていた。
「太陽暦に変えてから、七夕さんは梅雨の時期に重なって
ひこ星様とおり姫様もなかなかお会いできませんもんね。
今年は晴れてよかったです」
私たちが生まれる少し前に政府は太陰暦を改めて太陽暦にしたから
七夕さんがいつも雨だ。と
ばあちゃんが良く言ってたっけ。
「ひこ星とおり姫も世の中に振りまわされてるな。僕たちと同じだ」
坊ちゃんはそう言って寂しそうに笑った。
「こうやってみると、天の川もひとめで見れるけれど
実際はものすごい距離なんだろうな」
「そうですねぇ。それでも会いに行くなんて凄いですね」
「みさを・・・・」
「はい」
「何年たっても、何十年たっても、何百年たったとしても。
必ずお前を迎えに行くよ」
「・・・・・」
「いつの日か、身分なんか関係ない世の中が来るさ」
「はい・・・・・」
「待ってて。僕だけを待ってて」
そう言って坊ちゃんはそっと私の手を握った。