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はじめの一歩
第2章 トシシタのオトコのコ
仕事中、書類を宮本さんに持ってきたついでに僕のデスクに立ち寄って、少し話して帰るカナさんを見て、宮本さんが不思議そうな顔をした。
「お前ら2人、付き合ってんのか?」
「ハイ」
隠しもせずに肯定する僕たちに、宮本さんは呆れたような顔でひとつ息を吐いた。
「山下さん…手ェ早いなぁ」
「あら、だって。有望株は出遅れたら売り切れちゃうでしょ?可愛いコを見て癒されるのは男性だけじゃないんですヨ?」
カナさんは小首を傾げて宮本さんにウィンクして帰っていった。
カナさんが居なくなった後。
「谷口たちの世代ってさ。サトリ世代だっけ?結婚や仕事に対して夢がないだけじゃなく、彼女も要らないとかいうじゃないか。谷口は違うんだ?それとも押されて拒めなかっただけ?」
「…確かにそういうヤツもいますけど、人それぞれじゃないですか?少なくとも僕は違うと思います。」
「そっか。10歳も離れると話も通じないかと思ってたから、ちょっと安心したわ。」
そう言って宮本さんは、ニヤリと笑った。
僕がカナさんを誘って落としたって言ったら、この人どんな反応するんだろう?と思ったけど、それはまだ、秘密にしておこう、と思った。
ーfinー
「お前ら2人、付き合ってんのか?」
「ハイ」
隠しもせずに肯定する僕たちに、宮本さんは呆れたような顔でひとつ息を吐いた。
「山下さん…手ェ早いなぁ」
「あら、だって。有望株は出遅れたら売り切れちゃうでしょ?可愛いコを見て癒されるのは男性だけじゃないんですヨ?」
カナさんは小首を傾げて宮本さんにウィンクして帰っていった。
カナさんが居なくなった後。
「谷口たちの世代ってさ。サトリ世代だっけ?結婚や仕事に対して夢がないだけじゃなく、彼女も要らないとかいうじゃないか。谷口は違うんだ?それとも押されて拒めなかっただけ?」
「…確かにそういうヤツもいますけど、人それぞれじゃないですか?少なくとも僕は違うと思います。」
「そっか。10歳も離れると話も通じないかと思ってたから、ちょっと安心したわ。」
そう言って宮本さんは、ニヤリと笑った。
僕がカナさんを誘って落としたって言ったら、この人どんな反応するんだろう?と思ったけど、それはまだ、秘密にしておこう、と思った。
ーfinー