この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第10章 クリスマスなんて…☆【葵】
だから、みーんな一緒なんだ。
この見た目と甘い言葉に釣られて、オレの本当の中身なんてお構いなしとか…
ホント、笑っちゃうよね。
今の地位や名声はもちろん努力して手に入れたものだけど、初対面でも"早乙女葵"って名前を出してちょっと笑っただけで目の色変えちゃってさぁ…
カッコいいならなんでもいいのかって…
持て余すほどの財力があればそれでいいのかって…
いつからかそんなこと考えるのも、考えて胸を痛めるのもバカらしくなって、傷つくのも面倒で開き直ってみたらそれがいつのか間にか当たり前になっちゃって。
馴れって恐いよね。オレの徹底した誰にも本気になんてならない上辺だけのチャラくてオンナ好きキャラはあっという間に完全体となって確立されて、
もとからあったやりくり上手の器用さで結果として成功!?…して今に至る…みたいな(笑)。
だからって、別に今さらこの境遇に同情なんて求めないし、お説教なんて受けるつもりもなければ、最低だとかどう思われたってかまわない。だけど、正直なところこれが今までのオレだから。これがオレの今までの女性遍歴と言うほどもない真っ黒な黒歴史だよ。