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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第11章 クリスマスなんて…☆【渚】
「ただでさえ忙しいクリスマスなんかにオレの許可なくうちのグループ主催のパーティーなんてぶちこみやがったヤツは。言え…明智」
とりあえず、オレの予定を台無しにしてくれた黒幕の正体を明智に問い詰める。そんなもの、言われなくたってホテルのパーティールームを貸すだけでは済まないなんてことなどはすぐにわかる。なにせパーティーのホストは当グループ…
つまり主催者は、必然的にその代表のオレになる。
急だとはいえ、パーティーなんてオレのやることなんて決まっているようなものだから仕事として差し支えることはまったくない。ただし、そこで問題なのは、そんなことは今朝起きて千隼に伝えるまで誰からもなにもひとっことも聞かされていなかったことということだ。
「…はぁ、明智よ……」
裏から手をまわし、明智までをも口止めし、こんなあり得ないやり方で重要事項を決定してから押し付けてくるなんて、そこまでしてオレを日本に縛りつけようとする黒幕なんてのは粗方予想はつくが…
「…お前は千隼を泣かせたいのか?」
それが誰であれ、オレの食らった平手打ちの代償ぐらいはくれてやりたいものだな。
「…お前はオレはともかく、アイツまで悲しませるのか」
とにかく最近旬の千隼ネタで手っ取り早く明智から真相を聞き出すのが先決だ。すると…
「…じ、実は…っか、会長が…」
「………!!」
あぁ、そぅ…
親父(オヤジ)がね…
そうだよな。現グループトップのオレに頭上から平気で熱湯をかけてくるような真似をしてくるのなんて、組織で権力のある紫堂の一族しかいないだろうな…