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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第11章 クリスマスなんて…☆【渚】
「…………」
わかってる…
本当はお前の言いたいことなんて、誰よりも一番わかっているつもりだ…
だけどな…
年に一度の聖夜と呼ばれる今夜ぐらいは、それを言葉にして聞かせてもらってもバチは当たらないだろう。
だからオレにも、そのぐらいのプレゼントは…
「…言わないとわかんないって、いつも教えてるだろ」
許せよ…
「ッ…、ぅ……」
オレは尚も俯いたままの千隼の顎をとり、いかにもその先の言葉をせがむかのように、柔らかな声色を乗せた唇を濡れた頬に押し当てる。
…と………
「…ゴメン…ね、
"嘘つき"だなんて…言って…」
オレの背中に腕を回して、素直に胸元に額を押し付けた彼女の…
「…渚くんはいつだってこうしてちゃんと考えてくれて、叶えてくれるのに…」
鼻をすすったそんな小さな声が聞こえて…
「…ずっと謝れなくて、ごめんなさい」
久しぶりに重ねられた小さな体温に懐かしさを覚えたオレは、それを受け入れるようにそっと抱き締め返したその腕に力を込めた。
そして、顔をあげた彼女の
「…嬉しかったよ」
「………!!」
宝石の海のような都市夜景も霞むような、久しぶりに見せられたその顔に
「ありが…ッ…──!!」
二度目のその言葉なんて聞いていられなくて…