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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第11章 クリスマスなんて…☆【渚】
『さすがに長居はできなくて残念だが、会えて嬉しかったよ…。
ぜひ今度はゆっくり遊びにおいで。ノルウェーの大自然とサンタ村はいつでもふたりを歓迎するよ。もちろん私もね…フォッフォッ』
それから空港で、待たせておいたプライベートジェットに乗り込むサンタを見送った。
そんなオレの隣には…
「…それで?いつまで鼻水垂らしてるわけ」
「だっ…てぇ…渚くんが…」
「…オレがなに?」
彼女が言いたいことを充分理解しながらそう頭をくしゃりと撫でてやれば、ダイヤのような一粒がその大きな瞳から零れ落ちそうになる。
「いい加減にしないと、また縛るぞ…ネクタイで」
「……!!」
ハァ…まったく手のかかるオンナだな…
そう思いつつも、伸ばした指先でそれが再び彼女の頬を濡らす前に拭ってやる。
すると…
「…ありがとう」
ふたりだけになった帰りのヘリのなかで、ポツリと溢されたそんな囁きが耳を掠める。
横を見れば、オレのジャケットの裾をちょこっと掴み俯いて頬を赤く染めている千隼がいた。
「………」
…が、
しかし…
「…、なにが?」
「ッ…!!」
そこで擽られ火をつけられて最大限に煽られるオレの加虐心。
ここで優しい言葉でもかけてキスのひとつでもくれてやればいいんだろうが、数日間にも及び溜められていたストレスがいつにも増して暴走する本能に拍車をかけ、そうはさせてはくれないらしい。