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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第12章 ちーちゃんの夏休み♡partⅢ♡
「あっれ、ちーちゃん。そんなトコで干からびたミミズの真似なんてしちゃってどうしたの?」
ターコイズブルーとホワイトの美しいコントラストが霞んでいた。突如頭上から降り注いだ声に顔を上げれば、その朦朧とした視界に真っ白な天使の顔が映り込んくる。
…あれから数分後、複数のキャリーケースをガラガラと引きずってやってきた聖くんによって、アタシは風通しの良い建物の軒先で発見された。
「え、なに、具合いでも悪いの?なんか変なものでも拾って食べた?」
「…ぁ、ぅ…ん……」
「アハッ♪やだなー、ちーちゃんてばそこらへんのワンコよりお・バ・カ・さ…」
「………うん…」
「……!!?」
そう彼が首を傾げるのも不思議ではなかった。
なぜなら…
「あぁ、聖。今開けたから荷物そのままなかにお願いね」
「え、なにこれ、どうしたの」
このオトコに…
「うん、ちょっと…暑くてのぼせちゃったみたい」
こんな…
情けなくも足腰立たずの放心状態でいるアタシの頭上で、
「ねっ、ちーちゃん。涼しい所でちょっと休めば平気だよね?」
「…へ……き…」
まるでなにごともなかったかのように爽やかに笑うこのオトコに…
「…ふーん。ま、いいや。おっ先ー」
…まさに文字通り。
のぼせさせられ骨身を溶かされた挙げ句、動けなくされてしまっていたからなのである。