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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第13章 ちーちゃんの夏休み♡partⅣ♡






「加賀美…」

「あ、もう済まれました?」


…アイツはいつからオレのオンナになったんだ?

恋する乙女かよ。

わかりやすくぶっ飛ぶ勢いで慌てた明智との通話を終えたオレは、表へ避難していた加賀美を呼び戻し電話を返した。


「あぁ、明智が迷惑をかけた。悪かったな」

「いいえー♪本当にー♪」

「………」


あとは…


「…例の件はどうなってる」


ネクタイを緩め、煙草に火をつけながら今度は加賀美に頼んでいた案件の確認を入れる。


「はい、滞りなく」

「そうか…」

「あぁ、それとですね…」


それから加賀美から返された満足のいく報告にいくらか虫の居所を納めたオレは、軽い足取りでデスクを立ちジャケットを手にひっかけた。


「もうお出かけですか?」

「あぁ、車を…もう出る」

「かしこまりました」


そう頭を下げ出ていく加賀美に、長さの減った煙草を灰皿に潰しながら遠くに見える青い水平線に目を細める。


そして、ふと…


「あとは、取られたものを取り返すだけだな…」


つい零れた独り言に、自然と自分の口角があがるのがわかった。

生憎、自分のモノを奪われてそのままにする性分ではない。

無論、やられてそのまま大人しくしている性分でもない。


「さて…」


"公開処刑"に"倍返し"…

心躍るいくつかのワードを頭に浮かべながらオレは部屋を後にする。


それが何を意味するのかは…




「せいぜい楽しみにしとけよ、千隼…」





…──





【From NAGISA's point of view…】

END...



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