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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第16章 ちーちゃんの夏休み♡PartⅦ♡
それは南国の黄昏を背景に、浮かんだ金色の綺麗な髪に知ってる香り…
目をぱちくりさせて焦点をあわせれば、そこには困り顔でアタシを覗き込む彼の輪郭がはっきりと表れる。
「うなされてたよ、平気?」
そう髪を撫でてくれるのは黒縁のお洒落メガネ。
「そんな怖い夢だったの?」
「……葵くん」
変わらないその優しい瞳は、寝起きで乱心するアタシのなかに確かな安堵をもたらしてくれるものだ。
って…
「うわぁぁぁあ、葵くんッ…!!?」
そんな彼の姿に、意識がシャットダウンする寸前までのコトをいっぺんに思い出す。
「…~~~~っ」
あぁ…
あぁぁぁぁぁ…ッ…
アタシは飛び起きるや否や、直ぐ様胸元を手で覆い隠すような仕草に今の自分の格好と所在を確認する。
しかし…
「あれ……?え…と……」
そこはふかふかのベッドのうえ、仄かなソープの残り香にサラサラになってる素肌にはメンズのシャツのボタンが胸の上まで止められていて…
「大丈夫、寝起きオオカミなら今はやめとく」
慌てるアタシの髪をくしゃりと撫で、穏やかに口許を緩めて笑った葵くんがベッド縁に腰を下ろした。
えぇと…
「…………」
なぜそんなにあっさりしているのだろうか…
そんな彼の大人な神対応すぎる態度にどんな顔をしていいかわからず、僅かに視線を泳がせるアタシ…