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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第17章 ちーちゃんの夏休み♡partⅧ♡
─シャッッ!!!
な、な、な、な、なんで!!?
いきなりどうなった、
アタシの"今あるこの瞬間(トキ)"よ…
驚きの余り、思わず一度開いたカーテンを閉めてフィッティングルームのなかに閉じ籠る。
しかし、
「おい…」
「っ──!!」
あからさまに上がる不機嫌な声に籠城は一瞬にして終了。いいからつべこべ言わず現実を受け止めろと言わんばかりに、カーテンが再び開けられる。
「…閉めんなっつーの」
なんてことだ…
っていうより、いったい絶対どうなってるんだろう。
「ゴ、ゴメン…」
…目の前に雅くんがいる。
本物?
…うん、どっからどうみても本物だ。
涼しげな夏素材のネイビーのセットアップスーツを、そこに映える真っ白なカットソーのインナーでタウンユースにカジュアルダウンして。
ロールアップで踝を見せる丈に調整されたタイトなプリーツパンツに、頭に乗せたブラックの鍔広のフロッピーハットが彼の装いを一層ファッショナブルに見せている。
そして、なによりもその佇まいから醸し出されている強烈に人の目を引きつけるこの独特のオーラが、彼が本物であるなによりの証拠だ。
「つーか、誰の見立てだ、それ…」
フィッティングルームの壁に肩肘をついて斜めに躰を傾けた雅くんが、目元を覆っていた大きめのサングラスを外しながら溜め息を漏らす。