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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第17章 ちーちゃんの夏休み♡partⅧ♡
遮る物がなくなり、直にアタシの姿を捉える彼の瞳…
注がれる視線にアタシも瞳で応えれば、惹かれ合うように結ばれた互いの視線に胸が鳴る。
久しぶりに見る雅くん…
本当はたった1日振りのはずなのに、なんだか久しく会っていなかったような気がして、じっと彼を見つめてしまう。
それにしても、あれ…?
さっきから、やけに店内が静かな気がする。
耳を済ませば、アタシと雅くんの声以外、物音ひとつ聞こえないではないか。
「えっと…」
この短時間になにがあったんだろう。
他のお客さんは?
っていうか、葵くんと聖くんは?
「あ、他の人たちは…」
「あぁ、"アイツら"なら全員追い出した」
「…っ!?」
えぇっ!?
なんてまた勝手な…
アタシの疑問にあたかもそれが当たり前のように答える彼。
「…オレのためだ」
いやいやいや、確かにそうかもしれないけど…
まさかと思ってフィッティングルームの外を顔だけで覗けば、
彼の言葉通り静まり返った店内には"アイツら"こと葵くんと聖くんをはじめ、他のお客さんの姿がまるっきりなくなっていて。
いるのはカウンターに控えるショップスタッフ数名に…
本当にアタシと雅くんのふたりしか残っていない。
あぁ、こんなことって…
だけど、こんなことが此処海外でも容易に通用してしまうのが、世界から注目されているオトコ"葉山雅"という人間なのだ。
「でも、なんでここに…。だって忙しいはずじゃ」
「時間作ったに決まってんだろ」
彼はアタシのもうひとつの疑問にも、不機嫌そうなまま当たり前のように答える。
だけど今度は…
「…お前のためだよ」
あ…