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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第4章 バレンタインの事情♡その③…渚…
甘っ…!!!
正直甘いもんは苦手じゃないけど、どう考えてもこれは甘過ぎんだろ!!
こいつ、正気か…
「…ッ…ひじ…」
「ね、美味しいデショ♪」
咳き込むオレに、比にならないレベルのドロッドロの液体をすすりながら笑う聖。
お前のその天使の笑顔怖ぇよ…
と、
そんなところで突然、真冬とは思えない強烈な春風が俺たちの身をさらって、リビングを吹き抜ける。
「おっはよー♪」
そして、階段を降りてくるのは、いつもの寝起きからは考えられねぇほど爽やかさを纏って上機嫌なアイツ。
そう…
オレから昨晩、快眠を奪ったオトコの登場だ。
「ね、ちーちゃんは!?」
「んー、寝ってるよー♪」
「………」
春風を吹かせ現れた葵に背中を向けたままわかりきった質問を投げ掛ける聖。
おいおい…そんな事聞くな。
いつも一番早くリビングに降りる葵が今朝は一番最後。
そのうえ、寝起きが最悪のこいつがこんなに上機嫌なんだ。
史上最悪の寝起きでステータスアップした葵がどんだけ厄介か…
その暴走する欲望を朝からぶつけられりゃ、起きたくても起きてこれるわけねぇだろ。
オレは葵の気持ち悪い返事に殺気立った聖を軽くなだめると、今度はご機嫌な葵の肩を抱く。
「おはよ♡ナギ」
「………」
おーおー…
朝からいかにも心身ともにすっきりしたって顔して春風吹かせやがって…てめぇは思春期の男子かっつーの。