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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第19章 秋の夜長に…♡
「薬も切らしててねぇし、水分だけでもとらせたかったけど、誰の部屋にも酒しか置いてねぇとかありえねぇ。聖に限ってはアイスクリームしか置いてねぇし…」
「あはは…なんとなく想像つくよ」
生憎、トレーニングのお供にスポーツドリンクを常備している雅くんの部屋の冷蔵庫は空っぽで、キッチンはおろか誰の部屋からも体調不良時の水分補給に適した飲み物は見つからなかったとのこと。
「いっそアルコールで消毒とか…」
「アホか」
…となると、選択肢は……
「…ちょっと出てくる。ドラッグストア行って買ってきてやるから、お前はこのまま寝てろよ」
やっぱりそうなるか。
だけど…
「ヤダヤダっ!!」
「すぐ戻るって」
「ムリっ」
「ムリじゃねぇよ」
もっぱらひとりで寝てるなんてことは…
「─ッ、ヤダ…行かないで」
…このアタシにはムリなわけで。
ましてやこんな体調が悪い時にひとりで眠るだなんて、ただ不安要素が増えるだけでしかない。
「っ…、、、」
だったら…
「だったら薬も飲み物もいらない!!」
「ちぃ…」
「………ひとりは、イヤだ───っ…」
「………!!」
彼のシャツの袖口をきつく握りしめて頑なに訴えるアタシに、雅くんが眉根を寄せるのがわかる。
"ひとりにしないで…"
この期に及んでとんでもないワガママを言っている自覚はある。
でも…っ──