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他人の妻、親友の夫
第8章 視欲の目醒め
「だったら今夜、もっと近くで視せてやるよ……」
そう言うと男は秋彦を捕縛していた腕を離す。
立ち上がり睨み付けるが男はもはや秋彦を相手にもしていなかった。
午後十一時半。
夕飯も食べずに秋彦は自室に籠っていた。
ベッドに寝転がっていたが興奮で目は冴える一方だ。
悔しくて、あの男を殺すことばかりを考えている。
しかし何一つとして妙案は浮かばない。
そんな時、闇の中からまた魘されたような切ない声が聞こえてきた。
『もっと近くで視せてやるよ……』
男の声がもう一度耳許で繰り返された。
『殺してやるッ……』
秋彦は机から果物ナイフを取り出すとズボンのポケットにしまう。
セックスに夢中になり、生まれた隙を衝く。
刺し違えるほどの価値があの男にあるようには思えなかったが、もはや秋彦のアイデンティティーに関わる問題となってしまっていた。
そう言うと男は秋彦を捕縛していた腕を離す。
立ち上がり睨み付けるが男はもはや秋彦を相手にもしていなかった。
午後十一時半。
夕飯も食べずに秋彦は自室に籠っていた。
ベッドに寝転がっていたが興奮で目は冴える一方だ。
悔しくて、あの男を殺すことばかりを考えている。
しかし何一つとして妙案は浮かばない。
そんな時、闇の中からまた魘されたような切ない声が聞こえてきた。
『もっと近くで視せてやるよ……』
男の声がもう一度耳許で繰り返された。
『殺してやるッ……』
秋彦は机から果物ナイフを取り出すとズボンのポケットにしまう。
セックスに夢中になり、生まれた隙を衝く。
刺し違えるほどの価値があの男にあるようには思えなかったが、もはや秋彦のアイデンティティーに関わる問題となってしまっていた。