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他人の妻、親友の夫
第11章 享楽の果て
いる。
返事はなく、電気もついていないが夫はいる。
それは共に暮らしてきた夫婦だから分かるという根拠のない核心だった。
リビングを開けるとソファーで寝転がる海晴がいた。
スマートフォンを見つめており、視線をこちらに向けることもない。
「ただいま」
無駄だと思いつつ、もう一度声を掛ける。
こんなに近くにいるのに、モニター越しに呼び掛けたかのように返事はなかった。
しかし彼女に苛立ちも不安もなかった。
「……秋彦さんに、中出しさせたよ」
流石にその告白に海晴は目を剥いて顔を上げる。
「お前はっ……」
一瞬で紅潮し、血走った眼が志步を睨む。
憑かれたように妖しい足取りで歩み寄ってきた。
しかし志步は一歩も引かずに夫の目を見つめ返す。
返事はなく、電気もついていないが夫はいる。
それは共に暮らしてきた夫婦だから分かるという根拠のない核心だった。
リビングを開けるとソファーで寝転がる海晴がいた。
スマートフォンを見つめており、視線をこちらに向けることもない。
「ただいま」
無駄だと思いつつ、もう一度声を掛ける。
こんなに近くにいるのに、モニター越しに呼び掛けたかのように返事はなかった。
しかし彼女に苛立ちも不安もなかった。
「……秋彦さんに、中出しさせたよ」
流石にその告白に海晴は目を剥いて顔を上げる。
「お前はっ……」
一瞬で紅潮し、血走った眼が志步を睨む。
憑かれたように妖しい足取りで歩み寄ってきた。
しかし志步は一歩も引かずに夫の目を見つめ返す。