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他人の妻、親友の夫
第2章 欲望の渇き
「ごめんね……」
「…………いえ」
川辺にある大きな石に並んで腰掛けた二人は、墨の流れにしか見えない漆黒のせせらぎを見るともなく見ていた。
「私の性癖……あの人から訊いた?」
「……はい」
「ほんと、ごめん……私が変態だから……志歩にこんな思いまでさせて……」
慌てて飛び出してきたから理依は裸のままだった。
その白い肌が月明かりに照らされてぼんやりと光っているように見える。
先ほどまでの毒気を帯びるほどに妖艶な気配は消えていた。
自然溢れる中で裸の彼女は天女のようにさえ見えた。
水遊びをしていたら衣を隠され、天の国に帰れなくなった憐れな天女。
あの天女は、結局どうなったんだっけ……
不思議とそんな子供の頃に読んだ絵本が思い返されていた。
「…………いえ」
川辺にある大きな石に並んで腰掛けた二人は、墨の流れにしか見えない漆黒のせせらぎを見るともなく見ていた。
「私の性癖……あの人から訊いた?」
「……はい」
「ほんと、ごめん……私が変態だから……志歩にこんな思いまでさせて……」
慌てて飛び出してきたから理依は裸のままだった。
その白い肌が月明かりに照らされてぼんやりと光っているように見える。
先ほどまでの毒気を帯びるほどに妖艶な気配は消えていた。
自然溢れる中で裸の彼女は天女のようにさえ見えた。
水遊びをしていたら衣を隠され、天の国に帰れなくなった憐れな天女。
あの天女は、結局どうなったんだっけ……
不思議とそんな子供の頃に読んだ絵本が思い返されていた。