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他人の妻、親友の夫
第2章 欲望の渇き
『どうせ暗闇では視えない……』

言い訳にならない言い訳でも、彼女には必要だった。

しかし--

「あっ……!?」
「おい、なんだこれは……」

視るのではなく、秋彦の指はその場所に触れていた。

「ぬるぬるじゃないか……」
「触らないでっ」

慌てて彼と距離を取る。しかし狭いテントの中、逃げ場所なんてなかった。

「海晴が理依を無茶苦茶に掻き混ぜるのを見て発情したのか?」

親友の夫は抑揚のない声で詰り、うっすらと開く裂け口をゆるゆると撫でていた。

「こんな風にされたくて」
「あっ……」

指がくぷっと埋まり、うねうねと中を蠢く。

「苛められたくて疼いていたんじゃないのか?」
「違っ……わたしは、そんなっ……」
「ほら、勝手に指が沈んでいく。変態……誰のでもいいのか?」
「本当に……もうやめてっ……」

触られたくないと思うのに、歯向かえなかった。
彼の言葉はどこか真実に聞こえ、自分が言われたかった言葉にも思えた。
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