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他人の妻、親友の夫
第3章 嫉妬と憧憬
「海晴、疲れてるんじゃないの?」

同僚達を魅了したその胸板に抱かれながら志歩が囁く。
夜勤で疲れた自分のことよりも相手を気遣う。
出逢ったばかりの海晴も、志歩のそういう優しさに惹かれた。

「今すぐしたいんだ……」
「……うん」

志歩は少し恥ずかしそうに頷く。
あの夜以降、はじめて身体を重ねる。何かが壊れてしまったように思えていた二人は、変わらない気持ちを確かめあって安堵した。

海晴は志歩の唇に噛みつくようなキスをする。
そして彼女の薄い胸板に指を立て、揉み潰した。

「やっ……あぁっ……」

荒々しいまでの求め方はもちろん秋彦を意識したものだった。
彼に見せつけられた妻の奥底に隠された顔。それを越えるほどの快楽を刻んでやりたい。
歪んだ情熱で海晴の身体は震えていた。
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