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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第3章 本当の自分を見せて
「和泉くんと同クラちょー嬉しい!」
「でも今は彼女いるじゃん」
新学期に入り、クラス替えが行われた
凪は文系、美和は理系
「あの人は違うクラスだから大丈夫だって」
そんな大胆な発言をするのは、「和泉凪を守る会」一年生代表から二年生代表に昇格した田中奈桜である。
「大丈夫ってなに……(苦笑)」
友人は彼女の強気な発言に困った
友人も元は会員だったが、その多くは凪に彼女ができた時点でやめている
美和を許したわけではないが、恨み言を聞かれたら嫌われるどころでは済まない
「あんまり関わんない方がいいよー」
友人は賢明なアドバイスをしていたが、
「修学旅行、同じ班になりたいなぁ」
……全く聞いていない
そう、進級して最初の一大イベントが修学旅行である
「行く気はない」
その一大イベントをばっくれようとしている男が一人
「修学旅行までサボるとか、迷惑だから絶対やめてよ」
呆れた顔で諭す女が一人
「でもお兄ちゃんは行った方が迷惑かもねー」
などど茶化す女がもう一人
「でもいいの? 美和ちゃんが何かの事件に巻き込まれたらどうするー?」